基本情報技術者試験で出題されやすいデータベース関連の問題と対策

基本情報技術者試験(FE)では、データベース分野が毎回のように出題されます。SQLの記述やデータベース設計の知識が問われるため、対策が必須です。以下に、出題されやすいテーマとその具体例を紹介します。


1. SQLの基本操作に関する問題

よく出る内容:

  • SELECT, WHERE, ORDER BY, GROUP BY, JOIN, INSERT, UPDATE, DELETE

例題:

従業員(emp)テーブルから、部署番号が10の従業員の名前を部署番号の昇順で取得するSQL文はどれか。
SELECT name FROM emp WHERE deptno = 10 ORDER BY deptno;

対策:

  • 実際にSQLを実行して挙動を確認する。
  • 結果セットのイメージを紙に書きながら考えると◎。

2. 正規化とデータの構造化

よく出る内容:

  • 第1〜第3正規形
  • 非正規形からの変換
  • 冗長性・一貫性の説明問題

例題:

「非正規形のデータベースから第3正規形に変換する目的として、最も適切なものはどれか。」

→ 答え:データの冗長性を排除し、整合性を保つため。

対策:

  • 表を分割する練習をする(属性が複数の意味を持っていないかを見る)。
  • 関数従属性に着目。

3. ER図に関する問題

よく出る内容:

  • エンティティ、リレーション、カーディナリティ
  • 主キー、外部キーの役割

例題:

「顧客と注文の関係は1対多です。このとき、注文テーブルが持つべきキーの組み合わせとして適切なのはどれか。」

→ 答え:注文テーブルに顧客IDを外部キーとして持たせる。

対策:

  • 典型的なER図パターンを覚える(1対多、多対多など)。
  • キーの概念をしっかり理解しておく。

4. トランザクション処理とACID特性

よく出る内容:

  • 原子性(Atomicity)
  • 一貫性(Consistency)
  • 独立性(Isolation)
  • 永続性(Durability)

例題:

「あるトランザクション処理で障害が発生した場合に、すべての操作が取り消される性質を何というか。」

→ 答え:原子性

対策:

  • 特性の頭文字「ACID」で覚える。
  • 実際の業務システムを想像しながらイメージすると良い。

5. ビューとインデックス

よく出る内容:

  • ビューの定義と使いどころ
  • インデックスの仕組みと検索速度の違い

例題:

「ビューを使うメリットとして適切なものはどれか。」

→ 答え:複雑なSQLを簡略化できる、安全なデータ参照が可能

対策:

  • 実際にビューやインデックスを作成してみる。
  • SQLの簡略化やセキュリティとの関連を意識。

まとめ

FE試験では、SQL文の読解や出力結果の予測、正規化やER図の設計など、実務に近い視点での理解が求められます。丸暗記ではなく「なぜそうなるのか」を意識して学習することで、応用力が身に付きます。

ポイント

  • 過去問と模試で形式に慣れる
  • SQLと正規化は手を動かして理解
  • 実務イメージと結びつけると記憶に残りやすい

確実に点が取れる分野なので、ぜひしっかりと対策をして臨みましょう。

システム開発なんでもパートナー
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