「基本情報技術者試験(FE)」は、ITエンジニアの登竜門ともいえる国家資格です。この試験に合格するためには、出題傾向を把握し、効率的に学習を進めることが重要です。以下では、過去の傾向をもとに、出題分野ごとのポイントを整理します。
出題形式の概要(令和6年度以降)
2023年度試験改定により、午前試験・午後試験の区別が廃止され、CBT方式で常時受験可能な形に変わりました。
- 出題数:全60問(うち20問は非採点対象)
- 試験時間:180分
- 形式:四択の選択式中心(単一・複数選択あり)
主な出題分野と傾向
1. テクノロジ系(50〜60%)
- コンピュータ構成要素(CPU、メモリ、I/Oなど)
- OSやネットワークの仕組み
- データベース、アルゴリズム、ソフトウェア開発
- 頻出分野:二進数計算、論理回路、ソートアルゴリズム、SQL文など
- 対策:過去問演習+用語暗記と基礎技術の理解
2. マネジメント系(10〜15%)
- システム開発プロセス(ウォーターフォール、アジャイル)
- プロジェクト管理(WBS、クリティカルパス)
- サービスマネジメント(ITIL、SLA)
- 対策:用語の意味と使い方を覚えることが中心
3. ストラテジ系(25〜35%)
- 経営戦略、企業活動(SWOT分析、KPIなど)
- 法務(著作権法、不正アクセス禁止法、個人情報保護法)
- セキュリティ(脅威、暗号、対策技術など)
- 対策:実務感覚を意識しつつ、暗記+具体例で理解
出題傾向の特徴
傾向 | 解説 |
---|---|
基本理論と技術用語の正確な理解 | 専門用語が非常に多いため、意味と使いどころを正確に押さえる必要あり。 |
計算・ロジック系問題の出題割合高 | アルゴリズムや論理演算、組合せなどはほぼ毎回出題される。 |
最新トピックも一部登場 | AI、IoT、クラウド、ゼロトラストなど新しい用語も追加されている。 |
効率的な対策ポイント
- 過去問・予想問題を繰り返し解く(傾向把握と記憶定着に有効)
- 午前系の暗記科目は「語呂合わせ」や「図解」を活用
- 計算問題・アルゴリズム系は手を動かして理解を深める
- 無理に満点を狙わず、7割程度の正答を目指す戦略でOK
まとめ
基本情報技術者試験は、ITに関する幅広い知識と論理的思考力を問う国家資格です。出題傾向を押さえつつ、得意分野を伸ばし、苦手分野を最低限に抑えるバランス重視の対策が合格への近道です。定期的な演習と知識の整理を積み重ねて、効率よく突破を目指しましょう。