ITパスポートの出題傾向まとめ:過去問から見る最新トレンド

ITパスポート試験(iパス)は、IT初心者や文系出身者でも挑戦しやすい国家資格として人気があります。しかし、出題範囲は非常に広く、効率的な学習には出題傾向の把握が欠かせません。この記事では、過去問をもとにした最新の出題傾向と、特に狙われやすい分野を解説します。


試験の構成と出題分野

ITパスポート試験は以下の3分野から出題されます。

  • ストラテジ系(35問前後):企業活動、経営戦略、法務、会計など
  • マネジメント系(20問前後):プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなど
  • テクノロジ系(45問前後):IT基礎理論、ネットワーク、セキュリティ、データベースなど

100問中の配分は年度によって微調整されることもありますが、大きな構成はこの通りです。以下、それぞれの分野での出題傾向を詳しく見ていきます。


ストラテジ系の出題傾向

■ 経営戦略・マーケティングの比重が増加傾向

近年は「SWOT分析」「3C分析」「PEST分析」など、戦略フレームワークを問う問題が増加傾向にあります。また、SDGsやESG経営など、時代を反映した社会的トピックも出題されています。

■ 法務分野では個人情報保護法や知的財産権が頻出

改正個人情報保護法や著作権、特許、商標といった法制度に関する出題も毎年見られます。用語の意味だけでなく、具体的なケースにおける対応を問う問題が増えています。


マネジメント系の出題傾向

■ プロジェクトマネジメントは毎年安定して出題

「WBS」「ガントチャート」「クリティカルパス」など、PMBOK(プロジェクト管理の国際標準)に関係する内容は定番です。また、「品質管理」や「リスクマネジメント」も繰り返し問われています。

■ 情報システムの導入過程に関する知識も重要

要件定義、システム設計、開発、テスト、運用といったシステムライフサイクルの流れについても、出題が定番化しています。


テクノロジ系の出題傾向

■ セキュリティ分野は毎年の注目ポイント

サイバー攻撃、マルウェア、ファイアウォール、SSL/TLS、二要素認証など、情報セキュリティの基本対策は安定して出題されます。特に「フィッシング」「標的型攻撃」など時事性のある内容に注意が必要です。

■ データベースとSQLの基礎も頻出

テーブル、主キー、外部キーといった基本概念に加え、「SELECT文」や「WHERE句」など、簡単なSQLの読み書きが問われる問題もよく見られます。

■ ネットワークとインターネットの仕組み

「IPアドレス」「DNS」「プロトコル(HTTP/HTTPSなど)」の理解が問われる問題も引き続き多く出題されています。クラウド技術(IaaS、PaaS、SaaS)の基礎も押さえておくべき分野です。


最近のトレンド:新しい出題テーマ

ここ数年で増えてきた新しい出題テーマをいくつか紹介します:

  • AIと機械学習の基礎:AI、ディープラーニング、ニューラルネットワークなどの概要説明
  • IoT(モノのインターネット):IoT活用事例、センサ、エッジコンピューティングなど
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)と業務改善
  • クラウドサービスの利活用とセキュリティ対策

これらはテクノロジーの進化や社会の変化に合わせて今後も強化されていく可能性が高いため、早めに対策しておくのが得策です。


効率的な学習のために:過去問の活用法

出題傾向を把握するには、過去問演習が最も効果的です。IPA公式サイトで公開されている過去問題や、解説付きの問題集アプリを活用して、苦手分野を可視化しましょう。

傾向として、同じテーマが言い換えや形式を変えて繰り返し出題されるケースが多いので、パターンをつかむことが合格への近道です。


まとめ

ITパスポート試験は、ただ暗記するだけでは太刀打ちできません。出題傾向を正しく把握し、頻出分野を優先的に対策することで、短期間でも効率よく合格を目指すことができます。

特に、セキュリティ・経営戦略・データベース・ネットワーク・法務などは、どの年でも安定して出題される重要分野です。過去問を活用しながら、トレンドも意識した学習を進めていきましょう。


システム開発なんでもパートナー
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