はじめてのプルリクエスト:仕組み・書き方・マナーまで徹底解説!

GitHubなどのバージョン管理サービスでよく目にする「プルリクエスト(Pull Request)」。
はじめて見る人にとっては、「これって何?」「どうやって使うの?」「失敗したらどうしよう」と不安になるものです。

この記事では、初心者向けにプルリクエストの基本的な仕組み・出し方・レビュー対応・マナーまでわかりやすく解説します。


プルリクエストとは?

プルリクエスト(略して「PR」)とは、**自分が修正・追加したコードをプロジェクト本体に取り込んでもらうための「申請」**のことです。

GitHubなどでは、開発者が以下のような流れでコードを提出します:

  1. プロジェクトを自分の環境にコピー(フォーク&クローン)
  2. 修正や新機能を別ブランチで開発
  3. プロジェクトに「この変更をマージしてほしい」とPRを送る
  4. プロジェクト管理者や他の開発者がレビュー
  5. 問題なければマージ(=本体に取り込まれる)

つまり、PRはチーム開発における「相談」と「提案」の場です。


どうやって出すの?基本的なPRの手順

  1. リポジトリをフォークする(外部プロジェクトの場合)
  2. ローカルにクローンして、作業用ブランチを作成 git checkout -b fix-typo-readme
  3. コードを修正・保存・コミット git add . git commit -m "Fix typo in README"
  4. GitHubにプッシュする git push origin fix-typo-readme
  5. GitHubで「Compare & Pull Request」ボタンを押す
  6. タイトル・説明を書いて提出!

PRを出すときのポイント

✅ 良いPRタイトルの例:

  • Fix typo in installation instructions
  • Add validation to email input field
  • Refactor login function for clarity

✅ PR本文に書くべき内容:

  • 何を変更したか
  • なぜその変更が必要だったか
  • 動作確認した内容やスクリーンショット(UI変更時など)
  • 関連Issueの番号(例:Closes #42

✅ 英語での一例(オープンソース向け):

### Summary
Fixed a typo in the README file (`instalation` → `installation`).

### Motivation
Improve clarity for new users.

### Related issue
Closes #123

プルリクエスト時のマナー・注意点

マナー・習慣理由・効果
小さな変更単位でPRを出すレビューしやすく、マージされやすくなる
コメントに丁寧な言葉を使うオープンな場では協調性が評価される
READMEやドキュメントも更新コードだけでなく使い方や説明も重要
質問や相談も気軽にIssueへ無理にPRする前に「方向性確認」もあり

PRを受けたときは?

もしチームでの開発や自分のOSSプロジェクトでPRを受けた場合は、以下を意識しましょう:

  • レビューは「指摘」ではなく「協力」のスタンスで
  • コメントには具体的な提案を添える
  • よかったら「LGTM(Looks Good To Me)」と伝える

よくあるQ&A

Q. プルリクを出したら間違いに気づいた!どうすれば?
→ 自分のブランチで修正してコミット・プッシュすれば、PRに自動で反映されます。

Q. レビューコメントが厳しくて心が折れそう……
→ 技術的な議論と人格は別。ネガティブに受け止めず「次に活かす」ことが大事です。

Q. 1回目でマージされなかったら終わり?
→ そんなことはありません。修正を加えて再レビューしてもらえばOK!


まとめ:プルリクエストは「協力のはじまり」

プルリクエストは、コードのやり取りだけでなく、技術的なコミュニケーションと信頼の場です。
最初は勇気がいりますが、出してみることで得られる学びはとても大きなものになります。

「失敗しても恥じゃない」──それがOSSやチーム開発の良いところ。
あなたの1行の変更が、世界中の開発者やユーザーを助けるかもしれません。

システム開発なんでもパートナー
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