会社概要の表記はtable?dl?――目的に応じたベストな選択とは

Webサイトの「会社概要」ページによくある構成といえば、次のような情報を並べる形式です:

代表者:サンプル太郎  
設立:2022年  
所在地:東京都

このような情報の並べ方、実装方法としては主に2つあります。

  • <table>:表形式の情報を整理して表示
  • <dl>:用語と説明のペアを示す定義リスト

果たしてどちらを使うのが正解なのでしょうか?
それぞれの特徴と使いどころを比較しながら、最適な選択を探っていきましょう。


📊 <table>を使う場合:構造化された表としての意味があるときに

<table>
  <tbody>
    <tr>
      <th>代表者</th>
      <td>サンプル太郎</td>
    </tr>
    <tr>
      <th>設立</th>
      <td>2022年</td>
    </tr>
    <tr>
      <th>所在地</th>
      <td>東京都</td>
    </tr>
  </tbody>
</table>

✅ メリット:

  • 明確なラベルと値のペアとして表示でき、整列も簡単
  • テーブル支援技術(スクリーンリーダーなど)での意味解釈も安定
  • CSSでの装飾がしやすい(ボーダーや列幅の調整など)

⚠ デメリット:

  • セマンティックな意味で「表」ではない内容の場合、意味的に過剰になる可能性がある
  • テーブルレイアウトに縛られがち(レスポンシブ対応が難しいことも)

🗂 <dl>を使う場合:用語とその説明の関係を表すときに

<dl>
  <dt>代表者</dt>
  <dd>サンプル太郎</dd>
  <dt>設立</dt>
  <dd>2022年</dd>
  <dt>所在地</dt>
  <dd>東京都</dd>
</dl>

✅ メリット:

  • ラベルと説明の**“定義関係”を自然に表現**
  • テキスト構造がシンプルで、HTML自体も読みやすい
  • レスポンシブに強く、縦並びや横並びなど柔軟なレイアウトが可能

⚠ デメリット:

  • 項目が多いとスタイリングが複雑化しやすい(横並びにしたい場合など)
  • 一部の古いブラウザではレンダリングが崩れる可能性があった(※現在はほぼ解消)

🧭 どう使い分けるべきか?

利用シーン適したタグ理由
定型的な表(数値、項目など)<table>表示の安定性・意味づけが明確
用語とその内容の説明<dl>意味的に自然。定義リストとして正しい
レスポンシブ重視、装飾自由度高め<dl>柔軟なCSSで対応しやすい
音声読み上げなど支援技術の配慮が必要<table>または適切なaria属性意図通りに読み上げられやすい

✅ 結論:セマンティクスを意識して選ぶのがベスト

  • 見た目だけで選ばず、「その情報の意味は何か?」を考えるのが正解
  • 「定義的な内容」「説明的な関係」であれば**<dl>**
  • 「並列の情報を行と列で整理したい」場合は**<table>**

どちらも間違いではありませんが、文脈に合ったタグを使うことでSEOやアクセシビリティにも配慮できます


💡 実践ヒント:見た目はCSSで調整できる!

もし「<dl>だと整列しづらい」と感じる場合でも、CSSで横並びにしたり、ボーダーをつけてテーブル風に見せることが可能です。

dl {
  display: grid;
  grid-template-columns: max-content 1fr;
  gap: 8px 16px;
}
dt {
  font-weight: bold;
}
dd {
  margin: 0;
}

📝 まとめ:

会社概要はただの「デザイン要素」ではなく、情報設計の第一歩
意味あるHTMLで書くことで、検索エンジンにも、人間にも伝わるページになります!

システム開発なんでもパートナー
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