メールを一元管理する戦略を決めたら、次に必要なのは「自動で仕分けられる仕組み」の実装です。Gmailのフィルタ機能は非常に強力ですが、正規表現(のような記法)や検索演算子を使いこなすことで、その真価を発揮します。
エンジニアらしく、論理的にメールをさばくためのGmailフィルタ設定ハックをまとめました。
🛠️ Gmailを「自動自動化」するフィルタ設定術
1. 演算子を組み合わせた高度な検索
Gmailの検索窓で使える演算子は、プログラミングの条件分岐のように機能します。
- OR検索(OR または |):複数のキーワードをまとめます。
from:(github.com OR gitlab.com OR circleci.com) - 完全一致(””):フレーズを固定します。
"review requested"(GitHubのレビュー依頼のみを抽出) - 除外(-):特定のワードを含まないものを指定します。
from:github.com -[Merged](マージ済みの通知を除外して、作業中のものだけ残す)
2. 「正規表現的」なワイルドカードの代用
Gmailは厳密な正規表現をサポートしていませんが、**アスタリスク(*)**を使うことで同様の柔軟なフィルタリングが可能です。
- サブアドレス活用:Gmailのエイリアス機能(yourname+github@gmail.comのように、+以降を自由に変えられる機能)と組み合わせます。to:yourname+*@gmail.comサービスごとに +jira +slack と使い分ければ、フィルタリングの精度が100%になります。
3. 【実践】エンジニア向けフィルタ設定レシピ集
そのままコピーして「含む」や「件名」欄に貼り付けて使えるレシピです。
A. 優先度:高(即レス・即対応が必要なもの)
- 条件(含む):
(critical OR alert OR urgent OR "action required") - 処理: ラベル「
01_至急」を付ける、スターを付ける
B. GitHubの通知をステータス別に分ける
- 条件(含む):
from:github.com "review requested" - 処理: ラベル「
02_PR確認」を付ける、受信トレイをスキップ - 条件(含む):
from:github.com "mentioned you" - 処理: ラベル「
03_メンション」を付ける(※これは優先度高め)
C. ノイズ(日報、定型通知)を消す
- 条件(件名):
(日報 OR "Automatic reply" OR "Successful: Build") - 処理: 受信トレイをスキップ、既読にする(または「
04_アーカイブ」ラベルへ)
4. フィルタ適用の「順序」に注意
Gmailのフィルタには優先順位はありません。複数のフィルタに合致した場合、すべての処理が実行されます。
「受信トレイをスキップ」と「スターを付ける」が別のフィルタで定義されていても、両方の条件を満たせば「スターが付いた状態でアーカイブ」されます。
💡 運用のコツ:フィルタは「育てる」もの
最初から完璧なフィルタを作るのは不可能です。以下のサイクルでリファクタリングしましょう。
- 「これ、邪魔だな」と思ったメールが届く。
- メールを開き、右上の「…」から**「メールの自動振り分け設定」**を選択。
- そのメール特有のキーワードを抽出し、フィルタを更新する。
- **「既存のメールにも適用する」**にチェックを入れて、過去のノイズを一掃する。
おわりに
Gmailのフィルタを最適化することは、自分の脳にかかる「情報処理のオーバーヘッド」を削減することに他なりません。
一度「自動化のパイプライン」を組んでしまえば、あなたは重要なコードを書くことだけに集中できるようになります。



